2012年 9月号 大きな言葉と小さな言葉

 先日65歳の誕生日を迎え、ふと「あっという間に70歳80歳を過ぎて、卒業の日を迎えるのだろうなあ」と感じました。おりしも友人が突然亡くなり、お通夜の席で父の後を継いでいる息子さんが、尊敬する師匠としての父から受け継いだ生き方について、熱く語ってくださいました。

人は何をしにこの世に生まれ、何を残して死んでいくのでしょうか?

 人の心や人生は、使う言葉によって方向づけられ、使う言葉通りの結果を生み出します。

たとえそれが現実的には難しく奇跡的な事であっても関係なく、全て言葉通りになるなんて、考えてみるとなんと不思議な事でしょう。私達が学校で習った科学の世界を、はるかに超える真実の世界を、私達は今生きているのです。その真実は目の前の現実の世界に振り回されている人には、姿を隠していて全く見えていません。しかし見えていなくても、言葉通りの人生を生きていることは、厳粛なる真実です。

 死んだあとに何を残すのかも、どんな言葉を使ったかによって、故人の価値観や人格が決まり 人生が綴られていき、故人の生きざまが次の人の心に生き続け、後世へと受け継がれていく、つまり故人の使い続けた言葉が、故人の生きざまを通して意味を持ち、次の世代へ引き継がれていくのです。それこそがこの世に生きた証しだと思います。

 なのに多くの人々が、自分の持ち時間のほとんどを、お金を稼ぎ、人から称賛されることだけを目標にして生きています。人は言葉を使う前は言葉の主人ですが、使ったあとは言葉の奴隷となってしまうのですから、どんな言葉を選びその言葉を使って何を考えているのか、立ち止まって気づくことから人生を始め直す事が、今、我々に求められていると感じます。

 しかし、いざ生活の中でいろんな困難に出会うと、ついマイナスの言葉がでてしまうものですね。でも大丈夫、この世では言葉が現実化するのに時間がかかります。現実化する前にすぐ気づいて、使ったマイナス用語をプラスの言葉に置き換えれば良いのです。その時、形から選ぶプラスの言葉は、実感のこもったパワーのあるマイナス用語を消して余りあるくらい、大きな言葉でないと役に立ちません。必要な時すぐに出てくるように、大きな言葉を常に心に用意しておきましょう。

 言葉には、小さな言葉と大きな言葉があるのです。「喜び」よりも「無限の無限の喜びが一杯」の方が大きな言葉で、さらに「新たなる無限の無限の喜びが無限に無限に一杯」となるとパワーが無限大になり、あっという間にマイナスを消してプラスに置き換えられます。感謝、幸せ、調和、安らぎ、笑顔等全てのプラス用語に「無限の無限の」をつけた言葉を集積したら「ありがとうございます」になるので、「ありがとうございます」は世界最高最大の言葉です。「ありがとうございます」の中には宇宙の全てが入っていて、まだ余りがあるくらい大きな言葉で、その中に人生のプラスの全てがあるのです。 新たなる無限の無限の感謝が無限に無限にいっぱい、ありがとうございます。

 

のさかれいこ