2019年8月号 親切の押し売り
本当の親切
私が尊敬している知人は、難病を抱え、痛みと共に暮らしておられるにもかかわらず、いつも感謝の気持ちで、他を助け導く生き方を貫いておられます。「ありがとうございます」が、絶大なる真言であることもご存じで、何事に際しても「ありがとうございます」と受け止められる方なのです。しかしご高齢と難病の為、それまで長年携わってこられた、学びのグループのお導きの活動をやめることにされたのです。
「信じた通り、自分が選んだ言葉通りになる」という絶対法則、絶対自由
私は、このように深い感謝のお心を持っておられるのだから、奇跡は起きて元気になられて当然だと思うのです。しかし病気は改善しない、それは「自身は病気である」としっかりと認識し病気を受け入れ、病名を言葉にされるからなのです。『言葉通り、思った通り、信じた通りになる』という絶対原則が働いている、つまり人間は、何を信じ,どの言葉を選ぶか自由で、「選んだとおりの現実を与えてもらえる」という絶対自由があるのです。
私は、残念でならず、折に触れて病名を言わない、病気を掴まないということを、お伝えするのですが、ご本人は「現実は現実だから」と思っておられるようで、病気を手放されないのです。私は手放されるよう説得したくなるのを、懸命に抑えています。また、粘り強くお伝えできていないことに、親切に接していないような、後ろめたささえ感じてしまいます。
しかし、それは小さな世界での考え方であり、親切を押し売りすることは、相手の自由を阻害することにもなるのです。
次元の全く違う真実の世界のありかたは、無限に大きなものなのです。
下向いているコップにビールを注ぐとあたりがよごれてしまいます。コップを上向けて差し出された時、ビールを注いで差しあげてこそ、相手の為になるのですね。
わたしは、良かれと思い親切をしようと、下向きのコップにビールを注いであたりを汚す所でした。
どうすれば苦しんでいる方に、本物の救いを与えることが出来るのでしょうか?
それは本物の自分、無限大の大きな自分になることです。無限に大きく神聖なる真実の世界は、平和と調和と無限健康、無限の喜び、幸せだけの世界で、自分の縁者は全て包み込まれ、救われ、無条件の幸せを感じるのです。
現在の教育やしつけの有り方は、相手の為になると思い込み親切のつもりで、実は押しつけになっているのではないでしょうか?
感謝行が縁者を救い、世界を平和にする本当の親切
波動同調の法則で、自分と同じ波動の人や出来事としか出会えない、体験できないのです。ですから「教育を施した結果、子供や人々が幸せになる」ということは、人々や子供達の波動を上げて、運気アップさせているという事ですね。しかし日本の現実は、そのようにはなっていません。
自分がしっかりと、感謝行を実践することで波動をあげ、最高波動の真実の次元に、縁者を支えあげ、包み込むことが、本当の親切であり、私達の天命なのです。