2019年6月号 感情の自分に負けない生き方

感情の自分に負けない生き方

人間は悲しいとか苦しいという感情に支配されることを恐れ、楽しい、嬉しい、面白い、気持ちいいというプラスの感情に埋もれた状況でいたい、暮らしたいとのぞみ、それが幸せになることだと認識しています。それが、不幸の始まりであることに一切気がつかない。

感情そのものを自分自身だと思い込んで、感情にのさばらせ、感情に支配され、感情に負けて生きている状態なのだとわかっていないのです。

 

感情とは、肉体人間としての自分を、維持するために必要な道具であり本能

苦しい、辛いという感情がなければ、平気で肉体を粗末に扱い、場合によっては怪我や病気になってしまいます。感情があるから、のどが渇くと辛いから水分をとり、永く食べることが出来ないとか、呼吸が出来ないと苦しいから、何としても呼吸をしようとします。もし、のどが渇いたり呼吸が出来なくても平気なら死んでしまいますね。

 

また人間は孤立して生きるのではなく、社会を構成して互いに助け合い、支え合う生き方をする必要があります。一人で生きるなら靴も洋服も、洋服を作る生地も、畑仕事も、大工仕事も、全て自分一人でこなす必要がありますが、現実そんなことは不可能です。

それ以上に、家族や仲間と助け合って、仕事を分担することで人間としての社会生活を営めます。その為にも感情が必要なのです。

人は、孤立するのは恐ろしく辛いし、誰かに認められたいし、愛されたいと望みます。たくさんの経験を経て成長すると、求める前に、相手を先に認め愛することが大切なふれあいだと解ります。これらの人間関係も感情のなせるわざです。人間だけは、人との良い関わりがなく、食事や運動など肉体の必要要素だけでは、精神の健康はもちろん、肉体的健康さえも保てないことが解明されています。

そんな愛し合う感情が、大切で崇高なものとされています。しかし、感情に支配され負けてしまうと、嫉妬や争いや葛藤がうまれ、苦しむ結果となります。世の中のいろんな事件やテロなどの真の原因は、このような感情にもとるものですね。

 

求める生き方は貧しい、与える生き方は豊かである

また喜びや楽しさの感情をキープし幸せに生きるために物やお金が必要と考え、物やお金を求め、結果お金に支配される人生となり果てている人が、とても多いのです。「何のために働いているのか」との質問に、「生きるのに必要なお金を稼ぐため」そしてプラス「人々に認められるため」という答えをする人が圧倒的に多いのではないでしょうか?これは感情を自分だと考え、感情に支配された感情の奴隷になった生き方です。

 

もちろん、半永久的に、楽しく面白く暮らし続けることが可能ならば、それも良いでしょう。しかし誰もが経験しているように、それは絶対不可能です。プラスを求めれば求めるほど、苦しみが増えてしまうのが真理です。

 

「ありがとうございます」で潜在意識を消去すると本当の自分、本物の無限の喜びが湧き上がる

感情は潜在意識が生み出すものです。潜在意識には本能も過去の体験も、思いも、過去に使った言葉も全てが格納されていて、その結果強いエネルギーである感情が生み出されます。

「ありがとうございます」を唱え感謝行を実践することにより、潜在意識が消去されると、感情は消えて、感情とは全く別の愛そのものの自分、本物の無限の喜び、無限の幸せ、安心感そのものの自分が現れ出のです。

すると生きるために必要な全てのものは、求めなくても、必ず与えられる真実の次元に生きるのです。