2017年2月号 本物の幸せの次元に引っ越そう

赤い空

本物の幸せの次元に引っ越そう

 先日、テレビで体操の金メダリストである内村航平氏がインタビューに答えて、「お子さんも体操選手になって欲しいですか?」との質問に、「こんなつらいことは子供にはさせたくない」ときっぱりと答えていました。

体操の楽しさを教えようとした御両親の思い通りに、子供の時から両親の経営する体操教室で飛んだり跳ねらりでんぐり返しが、楽しくてしょうがなかったといいます。高校生になるまでは、体操教室内の仲間の中でも体操の成績は下位だったのです。高校生になって初めて本気で能力を高める為の練習を始め、どんどんその力が高まっていき、ついにオリンピックに出場、北京オリンピックまでは、体操が楽しかったとのこと、しかしそれ以降、喜びよりも苦しみの方が大きくなっていったようです。

それは体操をする目的が、楽しむ事から、回りの人達からの大きな期待に応える事、もちろん自分自身の為にも勝つことへとシフトし、「勝たねばならない」というプレッシャーとの闘いへと変わっていったからではないでしょうか?

 

勝ち負け競争とお金の世界は、いつも連動して動いている

 どんなに強い意志と能力があっても、プラス思考でも、また誰かの為であっても、勝ち負け競争からは、本物の幸せや安らぎは得られないのです。これは、例外のない真理です。

 そして、今の社会は勝ち負け競争が、お金の獲得と連動しています。例え自身はまじめに働いて得たお金であっても、競争社会の中で獲得したお金は、人生にマイナスをもたらします。サラリーマンなら、自分の所属する会社は競争していますから、そこで得た給料は、残念ながら大きなマイナスエネルギーを背負っています。

 

現実の中で暮らすと「必ずプラスとマイナスが繰り返し現れる」これは絶対真理

 つまり、現実の社会と言う次元の中に所属して暮らしている以上、マイナスのない人生はないということになります。必ずプラスとマイナスは繰り返す、これは例外なき真理なのです。

 そのことを、五木寛之氏は著書「ただ生きていく、それだけで素晴らしい」というご本の中で「人は誰も悩みや苦しみを抱えて、人生を歩んでいます。振り飼ってみますと私の人生も悩みと苦しみの連続で何度も鬱状態に陥りましたし、苦しくて動けなくなり、作家活動を休止したこともあります。人生を投げ出してしまいたい、そう思ったことも一度や二度ではありません。」と告白しておられます。五木氏のように、高い人格と境涯を生きる人であっても、決して安楽な人生ではなかったようです。

 

幸せと安らぎ一元の世界に、今誰でもが入れる時代となった

 ではどうすれば、幸せ一杯、笑顔一杯の人生がおくれるのでしょうか?

私は、30年間に渡り「人が幸せで笑顔一杯で暮らすには?」というテーマで、悩み苦しみをお持ちの方々を前に試行錯誤を繰り返し、遂にたどりつきました。それは「ありがとうございます」を、ただひたすら素直に唱え続ける感謝行の実践というシンプルな方法です。受講生の皆さんの実践により、見事に結果が出ました。

 

 コツは、自身の悩みや不幸の原因を思わず言葉にせず、「ありがとうございます」の言葉にしっかりと意識を向けて唱えることだけです。そして、日常でマイナスを思う暇もないくらい、いつも心を「ありがとうございます」の言霊で満たしておくと、必ず確実に幸せと安らぎの世界にたどり着きます。

 これは、私の目の前に現実に起こり続けている事実であり、真実なのです。

世界最高のボランティアとして、「ありがとうございます」の祈りを実践しましょう。