2013年6月号 無条件の幸せにめぐり合う

 勇樹君は全身の筋力が異常に弱く歩けず、知的障害児で喋れません。

また5本の指は折れまがったまま、斜視で目が異常に飛び出て青白い顔つきです。勇樹君は全身に奇形がある病気を持って生まれ1歳まで生きられないと医師に宣告を受けました。しかし勇樹君は九歳の今、幸せそうに笑顔を見せるようになり、家族はその笑顔が大好きです。

 もし「勇樹がいつか走れて、しゃべれるようになったら」と言われても、今のままの勇樹が大切。この勇樹だから私達は幸せです。だから「変わらないで」というのが、勇樹君のお母さんと勇樹君の4歳年上のお姉ちゃんの気持ちなのです。

 そして勇樹君が最高の笑顔を見せる瞬間がやってきました。弟との出会いです。お母さんは妊娠が解った時、医師に勇樹君と同じ病気を持った子が生まれるかもしれないと告げられました。彼女の選択は「勇樹が生まれ育った中で私達は幸せになれた。だからもし同じ病気を持った子が生まれたとしても幸せになれるとわかる。だから産みます。」でした。

 しかしこの家族が、順調に今日の幸せを得られたのではありません。生れた当初、お母さんは健常な子を見ると、つい比較をし辛く悲しい思いにさいなまれました。「変な子がいるよ」と指を指された時、お姉ちゃんは「勇樹、かわいいねえ~」と言い、「あっちへ行こう」とお母さんを促して、お母さんのくじけそうな心を支えたのです。

また困難で苦しい勇樹君の手術と、長くつらいリハビリを乗り越えての今があるのです。

 幸せの条件は好都合の条件

 人は皆幸せを願い、幸せの条件をゲットできるよう一生懸命頑張ります。幸せの条件と見えるものは、好都合の条件、健康は好都合だけど病気は不都合、貧乏は不都合だけど金持ちだと好都合、愛されると好都合、無視されたら不都合です。しかし全てを好都合な状態に維持することは絶対不可能です。一生病気にならない人はいないし、絶対失敗しないで仕事をやることも無理、条件を求めると必ず不安やストレスが貯まり、結局大小いろんな不都合がやって来るのです。

青い鳥探しは本当の自分探し

勇樹君のご家族は、幸せ探しの名人なのでしょうか?幸せという名の青い鳥は、探したらかくれんぼをします。彼らは、幸せを求めて努力したのではなく、与えられたありのままの今ここの中に、幸せを感じていらっしゃるのです。

青い鳥は、条件による好都合ではなく、条件に関わらない幸せであり、絶対プラスです。無限の幸せ、無限健康である自分という青い鳥は今ここにすでに存在し、呼び出してくれるのを待っています。その自分は、マイナス条件もプラス条件も感謝で受け取る不動心で、究極のプラス思考の自分、本当の自分です。

その自分の名前は、なんと「ありがとうございます」。「ありがとうございます」を唱え、本当の自分を呼び出すだけで幸せ一杯になれます。しかし条件を求めると出てこれないのです。理屈理論では全く納得できず、感謝行をやってみた人だけが実感できる世界です。その結果、無限健康、無限の幸せの本当の自分が現れるので、奇跡も起き、結局病気等のマイナスが消えてしまいます。ご一緒にやってみませんか?幸せ一杯笑顔一杯の宇宙人の自分に出会えますよ。ありがとうございます。

 

のさかれいこ